チャッキングで考えるべきこと②に引き続き、今回は、以下の赤文字について書きます。
▷関連:油圧チャック
Ⅰ.チャッキング方法
- チャック(片持ち)
- チャック✕センター(両持ち)
- フェイスドライバー✕センター(両持ち)
- ケレドライブ✕センター(両持ち)
Ⅱ.チャックの種類
- 油圧チャック
- エアーチャック
- 手締めチャック(単動/スクロール)
- 特殊治具
◇安全
切削時の切込み量ap[mm]、周速(切削測度)Vc[m/min]、送り速度f[mm/rev]、非切削抵抗kcによって得られる3分力それぞれに対し、油圧チャックの把握力が十分に足りていることが必要です。(足りない場合はチャック及びチャック用シリンダーを交換するなどして、把握力を向上させるか、切削条件を落とす必要があります。※1)
◇加工可否
上記の「安全」に関連し、加工機の所要動力が切削抵抗を上回らなければなりません。(足りない場合は、同上※1)
(参考)ビビリを防止するためには、切削抵抗を下げる切れ刃角の工具を選定などの対策方法があります。(但し、限界はあります)
◇干渉有無
センター付近の端面あるいは外径部を加工するときに。外径工具とセンターの干渉について、注意する必要があります。
干渉回避のため、次のようなことを行います。
◇加工精度
上記「安全」に関連し、3爪の油圧チャックの把握力を上げて加工する場合、チャッキング部(付近)の真円度に歪みが発生する場合があります。
この現象は通称「おむすび」と呼ばれますが、チャック爪が押さえつけ過ぎていることにより本来切削されるべき部分が刃先から逃げて加工されずにいることが原因で発生します。
これは薄肉のワークや剛性の低い(たわみやすい)材質のもので起こりやすく、対策としてはリング爪を使うなどして外周に対して極力均等に力が加わるように配慮します。
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